雑記
投稿日 : 2021年9月15日

だから私はあの洋食店のオムライスを選ぶ

だから私はあの洋食店のオムライスを選ぶの画像

なぜ、洋食店にケチャップソースがかかったオムライスが置いていないのだろう。

すべての店にないとまでは言わないが、行く先々の店でケチャップソースがかかったオムライスはあまり見ない。

オムライスとは。ケチャップと米、野菜や肉を一緒に炒め絡めたライスに、たまごを巻いてさらにケチャップをかけていただく、あの料理だ。

子どもが好きそうなメニューの中に含まれるし、今ではレンジで温めるだけの冷凍食品も存在する、大人気料理のひとつ。

だが、実は家庭で作るにはそれなりの技量が必要とされる。簡単なようで難しい料理の一つだ。ライスの方はチャーハンの亜種でまだなんとかなるが、たまごがうまく巻けないのが難関だ。また一人分ならともかく、複数人分となると一度に作ることができない仕様もある。

そもそもふわふわのたまごにするために使用するたまごの量が多い。

「ふわとろオムライス レシピ」で検索すると使用するたまごが一人前で二個だ。たまご感をもっと出したいときは三個使った方が良いのではと思うときもある。オムライスは「たまごは一日一個」どころではない、一食で三日分になってしまうくらいのたまごを使うのだ(※1)。
それに、家族四人全員分のオムライスを作るとたまごの消費量は8~12個、1パック使い切りコースになる。しかし冷蔵庫にたまごが常時2パック以上、要はたくさん在庫があるわけでもないので、一食で8割以上使い切ってしまうのは後々の食材使用計画を狂わせることにもなる。

―と、家庭の冷蔵庫事情を含んだ経緯もあり、オムライスは実は外食向きのメニューなのだと思っている。

なのに、どうしてだろう。

家庭では「ケチャップと米、野菜や肉を一緒に炒め絡めたライスに、たまごを巻いてさらにケチャップをかけていただく」料理のはずなのに、いざ洋食屋へ行くとそれがない。
「ケチャップと米、野菜や肉を一緒に炒め絡めたライス」で「たまごを巻いて」いるところまでは同じなのだが、その上にかかるものは赤ではなく茶色であることがほとんどだ。たまに白もある。
たまごの上を彩るのはビーフシチューやハッシュドビーフ、はたまたクリームソースなど、家庭では狙って作らないとまず出せないだろうソースが乗るのだ。ケチャップではない。品名としては「オムライス ビーフシチューソース」などと書かれることが多い(※2)。

違う、そうじゃない。私はそんなこじゃれたオムライスが食べたいのではない。上に乗るソースはただのケチャップでいい。それがいい。変えてくれ。こじゃれたオムライスを見るたびに店でいつもそう言いたくなるのだが、基本的にメニュー外は諸々大人の都合があって出してもらえないので、言わない。心の中で言っている。

だから、オムライスを食べたいときにはその道の専門店に行くしかない。私は静岡に住んでいるので、その付近で探すと「卵と私」(※3)、「ポムの樹」の2か所が行きやすい。どちらも静岡駅内だ。

私はいつも「ポムの樹」を選ぶ。

場所はパルシェの上階だ。
もう何年も変わらない。自分が中高生だった20年位前からあるのではないか…と思って調べてみたら2011年9月にリニューアルオープンした、とあったので2021年時点で10年は営業しているのは確実だ。正確な年数はわからないが、とりあえずもう長いこといることは知っている。

開放的な入り口、入り口には食品サンプルのたくさん飾ってある。ファミリー向けともいえる場所で、一人でも入りやすい。駅ビルの上階にあるので窓辺に座れば静岡の街と駅のホームが覗けるレストランだ。

ここのオムライスの最大の特徴は「とにかく大きい、完食すると素晴らしい満足感がある」ことだ。オムライス好きにはたまらない。これがいつも「ポムの樹」を選ぶ理由だ。おなかいっぱい、オムライスだけで満足するくらい食べたい。

オムライスのサイズは店舗のメニューかサイトを見ればわかるが、SS~Lサイズまである。

SSサイズでお茶碗1.5杯分の米、たまご2個分、Sサイズでお茶碗2杯分の米、たまご3個分。Mサイズになるとお茶碗3杯分の米にたまご4個分だ。Lサイズは当然それ以上で、Mサイズの倍量程になる(※4)。

先に「たまごは一日一個」の話を出したが、そんなの無関係とばかりにたまごは豪勢に使われる。Sサイズでたまご3つ分だ。大体の人はSサイズを頼むだろうが、一体一日でたまごの殻は何個出るのだろう。どうでもいいことが気になってしまう。

SSサイズは女性におすすめとしているけれど、私は足りないのでいつもSサイズをお願いする。
Mサイズは妊娠中期~後期くらいに美味しく完食したことがある。あれは異様な食欲レベルにならないと難しそうで、通常状態の今は注文できない。Lサイズは…2~3人で取り分けると丁度いい、最早パーティサイズだ。注文している方を見たことは今のところない。

創作オムライス屋というだけあって、オムライスの種類が豊富にある。そこらで見かけるビーフシチューソースのオムライスもあるが、クリームソース、季節限定品まである。 もちろん家庭の定番、ケチャップソースがちゃんとある。 私が求めるオムライスはこれだ。

いつもメニューにある創作オムライスを眺めて迷いはするが、注文するのはほぼケチャップソース仕様のものだ。たまにクリームソースか明太クリームソースのオムライスを選ぶ。
選んだオムライスによってライスがケチャップライス、バターライス、和風味、カレー味のライスの4種類のどれかになる。オムライスの味は選べてもライスの種類は選べないので注意だ。

注文して運ばれてくるオムライスを見て…そう、これだ。私はこれが食べたいのだ。このケチャップソースがかかった、昔ながらのオムライス。半熟すぎてたまごにスプーンを入れると黄身が流れ出てしまうこともなく、丁度いい半熟。家では中々再現できない、再現するにしても手間がかかりすぎるのだ。

オムライスは外で食べるもの、家で作るものじゃない。ケチャップソースのオムライスを出してくれていつもありがとう。
これが食べたくて、私はいつもこの店のオムライスを選ぶのだ。

そう心の中で言って、いつも完食する。ごちそうさまでした。また食べに行こうと思う。

皆様も、静岡駅にお立ち寄りで、ケチャップソースのオムライスを食べたいときはぜひ。

定番のケチャップオムライス

※1 卵はコレステロールが多く含まれているので、一日一個が良いとされていました。昔の話です。食べすぎはよくないですが、今は厳密にすることもないですね。

※2 大手代表のガスト、デニーズ、ロイヤルホストのメニューを調べてみましたが、2021年9月11日時点でもやはり「ケチャップソースのオムライス」はないようです。

※3 サロン「卵と私」について、通りを通るといつもお客さんがいるイメージのおしゃれ空間です。駅ビル構内アスティお立ち寄りの際は是非。

※4 「ポムの樹」のオムライスサイズはこちら→メニュー表記について(ポムの樹・街の洋食屋さん)